せっかく手に入れた信じられないような幸運が、一瞬にして消えてしまう。こんな逆転劇は、なるべくなら味わいたくないものである。
昭和62年8月2日、岡山県に住む会社員が、花火大会の帰りに数枚の宝クジを拾った。どうせハズレにちがいないと思ったものの、念のため家にもち帰って調べてみると、なんとこれが1000万円の大当たり。彼は一気に天にでも昇ったような心持ちに……。
だが、一応は拾ったものであり、正直者の彼は警察に届け出た。すると、なんとこれが番号部分を刃物でけずりとり、別の番号を貼りつけたニセモノであることが判明してしまったのである。
思いもよらぬ幸運が、一瞬にして空の彼方へ消えてしまった会社員の心中は、察するにあまりある。
「事件」があかるみになって名乗り出た「犯人」によると、自分の買った宝クジの番号が当選番号と2か所しかちがわなかったため、誰かを驚かせようと思って偽造したとのこと。罪ないたずらもあったものである。

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