OLのJ子が勤めていた会社は、給料も待遇も申し分がなく、彼女にとってはかなり満足できる職場だった。
しかし、この会社には、たったひとつ、どうしても我慢のできないことがあった。それは、彼女の直属の上司である課長。
相性が悪いのか、課長が悪いのかは定かではないが、なぜかJ子とは意見がまったくあわない。彼女も気の強いほうだから、しょっちゅうケンカをしていたが、ある日、どうにも我慢ができなくなって、
「私、会社を辞めさせていただきます!」
と、タンカを切ってしまったのである。
つぎの就職口くらい、すぐにみつかるにちがいない。どんなにいい会社でも、あの課長の下では働けない。これは、しかたのないことなのだ……と自分にいい聞かせるJ子であった。
ところが、あと1週間で退社という日になって、突然、その課長が九州支社へ左遷されるという話が飛びこんできたのである。
ほんとうなら大喜びだったはずのJ子も、この話には大ショック。いまさら辞めないともいえず泣く泣く退社。
つぎの就職先もなかなかみつからず、ああ、あともうすこし我慢すればよかった……と、くやみつづける毎日なのである。

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