世界的な大発見のなかには、当初誰からも相手にされなかったが、のちに評価が逆転する、というものがけっこうある。
そのひとつの例が、スウェーデンのスヴァンテ・アルヘニウスの唱えた電解質溶液の電気伝導に関する理論。
溶液が伝える電気によって溶液中で化学反応がおこる、という電気分解の実験などでおなじみの理論だ。
アルヘニウスがこの理論を思いつき、尊敬する教授のところにいってこの話をすると、教授は、「それはおもしろいね」といったきり、まじめにとりあってくれない。
教授には、どうせあとでまちがいとわかって消えていくだけの珍説だと思われたのだ。
1884年、アルヘニウスはこの理論で博士論文を書いたが、評価は合格すれすれで、ちゃんと認めてもらえなかった。
ところが、19年後の1903年までに、評価はすっかり逆転。アルヘニウスの理論は、電気分解や電気メッキなど、化学工業になくてはならないものとなり、なんと、ノーベル賞をも受賞したのである。

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